・簡易出城
・山で奇襲
RimWorld 1.3で破壊タイプが追加されました。特徴を順番に挙げます。検証中の様子は1.3新要素の活用例にございます。
破壊タイプは、入植者やペットが指定されたベッドや寝床へ向かって一直線に進みます。指定されていないベッドや寝床には反応しません。ベッドや寝床が分散している場合は、まずはどれかに向かって移動し、目標地点に到着したら、次のベッドや寝床へ進路を変えます。
進路にある物は、壁だろうが何だろうが、破壊します。自然の山は迂回する傾向がありますが、山の端の方や掘削してある山は破壊しながら進むこともあります。RimWorld 1.3.3200から通行を妨げない物は破壊対象として選ばなくなりました。
トンネルタイプはタレットの射程範囲を避ける傾向がありますが、破壊タイプはタレットを避けません。
破壊タイプは、攻撃対象がいない場合は破壊を目標に移動しますが、入植者やペットを視認すると、行動を破壊から攻撃に変えます。破壊タイプは、壁破壊が得意なユニットが先行しますが、例え壁破壊役を先制攻撃で倒しても、それ以外のユニットも全員壁破壊を目標に行動します。
つまり、破壊タイプは、トンネルタイプのようにタレットで誘導することもできませんし、先制攻撃で敵の先頭を倒しても残りを防衛陣地へ誘導できません。
蛮族の破壊タイプは、近接武器のブリーチアックスを装備しています。連合体や宙賊の破壊タイプは、手榴弾を装備しています。メカノイドの破壊タイプは、中距離範囲攻撃の機械化シロアリがいます。どれも壁破壊が得意な武器です。
破壊タイプへの根本的な対策として、破壊タイプの出現率を下げる方法を検証してみます。RimWorld 1.3.3200のアップデートから破壊タイプの出現率が大幅に下がりましたが、防衛と襲撃タイプの傾向自体はまだ参考になると思います。
拠点の周囲を壁で囲い、拠点の四隅にタレットを置いて、迫撃砲も3門設置してあります。画像はサバンナの113日目ですが、Royalty用の豪華な部屋や装備のため、資産は高めです。
この状態で管理者モードを利用して襲撃を100回発生させて、襲撃タイプを調べました。防衛陣地へ集まる敵は、全部普通でまとめてあります。最高難易度のため、厄介な襲撃タイプの比率が高くなっています。
外壁あり タレットあり 迫撃砲あり派閥 | 普通 | 頭上 | 包囲 | トンネル | 破壊 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
共同体 | 3% | 0% | 3% | 3% | 6% | 15% |
獰猛な蛮族 | 7% | 0% | 0% | 5% | 3% | 15% |
未開の蛮族 | 11% | 0% | 0% | 6% | 7% | 24% |
宙賊 | 8% | 0% | 1% | 2% | 4% | 15% |
メカノイド | 2% | 2% | 0% | 0% | 27% | 31% |
合計 | 31% | 2% | 4% | 16% | 47% |
破壊タイプの比率が高く、特にメカノイドはほぼ破壊タイプです。破壊タイプが追加された影響か、輸送ポッド頭上や包囲やトンネルが減りました。
外壁あり タレットなし 迫撃砲なし派閥 | 普通 | 頭上 | 包囲 | トンネル | 破壊 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
共同体 | 1% | 1% | 9% | 1% | 1% | 13% |
獰猛な蛮族 | 7% | 0% | 0% | 4% | 2% | 13% |
未開の蛮族 | 7% | 0% | 0% | 6% | 7% | 20% |
宙賊 | 4% | 1% | 10% | 4% | 1% | 20% |
メカノイド | 1% | 2% | 0% | 0% | 31% | 34% |
合計 | 20% | 4% | 19% | 15% | 42% |
タレットと迫撃砲を全て解体し、襲撃を100回発生させました。共同体と宙賊が包囲タイプを多用するようになり、その影響で両派閥の破壊タイプが減りました。蛮族とメカノイドに影響はありません。
外壁なし タレットあり 迫撃砲あり派閥 | 普通 | 頭上 | 包囲 | トンネル | 破壊 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
共同体 | 3% | 2% | 7% | 3% | 3% | 18% |
獰猛な蛮族 | 6% | 0% | 0% | 4% | 9% | 19% |
未開の蛮族 | 8% | 0% | 0% | 2% | 4% | 14% |
宙賊 | 4% | 0% | 7% | 1% | 4% | 16% |
メカノイド | 1% | 2% | 0% | 0% | 30% | 33% |
合計 | 22% | 4% | 14% | 10% | 50% |
防衛ラインの壁を全て解体し、拠点を丸裸の状態にしました。トンネルが多少減りましたが、破壊には影響がありません。
外壁あり タレットあり 迫撃砲撤去派閥 | 普通 | 頭上 | 包囲 | トンネル | 破壊 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
共同体 | 3% | 1% | 7% | 3% | 5% | 19% |
獰猛な蛮族 | 3% | 0% | 0% | 8% | 6% | 17% |
未開の蛮族 | 8% | 0% | 0% | 3% | 5% | 16% |
宙賊 | 5% | 1% | 6% | 2% | 5% | 19% |
メカノイド | 0% | 1% | 0% | 0% | 28% | 29% |
合計 | 19% | 3% | 13% | 16% | 49% |
現実的な対処法として、迫撃砲を撤去した(すぐに設置して使える)状態も調査しました。迫撃砲を撤去しただけで包囲タイプが来るようになりましたが、その分普通が減っただけでした。
輸送ポッド頭上はどれも少なかったです。過去のプレイから推測すると、極寒の土地ほど輸送ポッド頭上が多い印象ですので、外気温も影響しているのでしょう。今回は調査しませんが、極寒の土地でも夏と冬とで傾向に差が出ると推測します。
結論として、破壊タイプ以外は防衛の方法で傾向を変えることもできそうですが、破壊タイプは誤差程度しか減らせませんでした。破壊タイプには破壊タイプ用の防衛が必要です。
敵の射程外から遠距離攻撃で一方的に攻撃するのが、アウトレンジ戦法です。破壊に特化した武器は射程が長くないので、軍用ライフルでも、敵の射程外から一方的に攻撃できます。
特に効果的なのが、大氷原や海氷でメカノイドに対応する場合です。機械化シロアリは足が遅くて体が大きく、雪で移動速度が大幅に下がり、射撃の邪魔になる木もありませんので、格好の的です。
逆に、連合体や宙賊には危険です。敵もライフル系の武器を装備していることが多いので、数的不利な高難易度で野戦をしても撃ち負ける可能性が高いです。ドラッグを使った敵は移動速度も上がっていますので、距離を空けることもできません。連合体や宙賊には、出城で対応しましょう。
具体例は大氷原拠点の実例1.3をご覧ください。
破壊タイプに防衛ラインを破壊されると、戦後の修復が大変ですし、連続で襲撃が発生した際にそこが弱点になります。そこで、破壊タイプ用の出城を防衛ラインの外に作っておけば、例えこの出城が破壊されても、連続して同じ方向から破壊タイプが来ない限り弱点になりません。
これは初心者向け実例解説1.3で作成した出城です。防衛ラインから機械化シロアリの射程分離した位置に簡易出城を作り、そこに入植者やペットを隠して、敵が隣に来た瞬間に飛び出て近接担当を隣接させてしまえば、敵の遠距離攻撃を封じることができます。
この出城の弱点は、連合体や宙賊の手榴弾や最終ロケット兵器が苦手なことです。近接担当が多い方が安定しますので、ゾウ集団を作ってリリースを調教しておくと良いです。消耗戦にはなりますが、勝つことはできます。
敵の移動経路の近くにある山際に味方を隠し、敵が視界に入った瞬間に集中攻撃すれば、それで防衛できます。マップの地形が山岳なら、敵の移動経路が分かりやすいので、準備もしやすいです。
画像は平坦な土地ですが、小さな山でも敵の進路によっては利用できます。
超が超能力の味方、近が近接担当の味方、遠が遠距離武器の味方です。敵が来る方向の扉を開放し、機械化シロアリや手榴弾などの敵を超能力のスキップで開放した扉の位置にワープさせ、集中攻撃で一気に倒します。危険な敵さえ倒したら、後は超能力者を安全な位置に下げて、この場で銃撃戦をしても強いです。
敵が低角シールドパックを持っていることも多いので、まずは軍用ライフルの味方の1人に出城の外で野戦をさせて、敵に低角シールドパックを使わせて、それからその味方をスキップで後退させると、普通に銃撃戦を行えます。